美と健康のための「腸」の健康法



腸内細菌の特徴

 

 

前項でも少々触れましたが、腸内細菌の特徴を詳しく説明しておきましょう。まずは、美と健康に役立つ善玉菌です。

 

善玉菌の主な働きですが、まずは「悪玉菌増殖の抑制」があります。善玉菌である乳酸菌は乳酸、ビフィズス菌は酢酸、酪酸菌は酪酸といったように酸の一種を生産しています。悪玉菌は酸に弱い性質なので、こうして善玉菌が働くと増殖が抑制されます。

 

次は「ビタミンB群、ビタミンKの生産」です。善玉菌は腸内でビタミンB群やビタミンKを生産します。これらは人間の必須ビタミンであり、特にビタミンB群は疲労回復、肌の改善に関わります。

 

次は「免疫の活性化」です。何と腸は人間の免疫機能の7割を担っているのです。腸内細菌が腸の免疫細胞を刺激させ、免疫を活性化させています。

 

「便の排出」は、死滅した善玉菌が、悪玉菌を吸着して排出する作用であり、これで腸内をきれいにしています。善玉菌はこんなにいろいろ役に立っているのです。

 

逆に身体に悪影響を与える悪玉菌ですが、体調不良がどこかに発生しているなら、その原因の多くは腸内細菌の異常にあるともされています。まず「便秘や腹痛」です。悪玉菌はアンモニア、硫化水素などの有害物質を生産し、これらの物質が腸の正常な働きを抑制するので、便秘や腹痛の原因となっています。同時に「体臭、おなら、臭い便」の原因にもなっています。

 

これらも悪玉菌が生産するアンモニア、硫化水素が腸内で吸収されて血液中に入り、原因をつくっているのです。「肌荒れ」も悪玉菌の仕業です。善玉菌は美肌をつくるビタミンB群を生産しますが、悪玉菌が優勢になるとこうしたビタミンが十分に生産されなくなってしまうのです。アンモニアや硫化水素は血液に入って肌を刺激し、ニキビや吹き出物を作ってしまう原因にもなります。

 

「疲労感や倦怠感」もアンモニアや硫化水素の仕業です。解毒する必要がありますが、解毒機能を持つのは肝臓ですが、肝臓が解毒に力を注ぐのでエネルギー生産が不十分になり、疲労感や倦怠感が生じるのです。